コラム

2015.03.21

講衆に聞く:若手インタビュー(後半)

は:まあ、結局人が足りひんっていう話ですね。祇園囃子でも、他所の囃子方は人員が充実しているから、交代で演奏の負担を軽減したりしていて、少ない所でもうちの倍の実働はいるし、下手したら4倍の規模の鉾もある。ただ、一方で六斎の方では、他所の講から「壬生さんは若い人が多くて羨ましい」という声も聞かれる。

健:確かに、六斎はどこもそんな感じかもしれませんね。

は:人材の確保っていうのが何と言っても共通の課題で。壬生も決して安定しているわけでなく、今がギリギリの状態やと思う。

茶:これからますます難しいですよね。ただでさえ人口が減っている中で、それこそスポーツのクラブとかも含めて、いろんな活動団体と少ないパイを取り合っていかないといけない。様々な選択肢から郷土芸能にどれだけ価値を見出してくれるかどうか。なにしろ会社でも人が採りにくい時代ですから。

は:そういう意味でも、抹茶秋さんが六斎に加入したのは大きかった。壬生寺に毎年来てくれはる人など、ぱっと見て「あ、新しい人が入った」というのが分かる訳で、大人でありながらちゃんと「四ツ太鼓」から、正直まだたどたどしいながらもやっている姿には、随分好感をもって受け入れられたと聞いています。

茶:いやまあ、地域貢献ということで、役に立てているなら良かったです。

は:で、次のステップとして、カタもの(カタという太鼓を使った太鼓ものの曲)へ進むわけだけども、そこに至る具体的なレクチャーは、あんまりないかなあ、うちは。つまり、「四ツ太鼓」を会得したら次何やるかというサジェスチョンは公式に行われない。

健:なんとなく「鉄輪」のカ(側打)から入って、見よう見まねでそのほかの太鼓ものをやりますね。

は:少なくとも学校の勉強じゃないんで、テキストがあって順序立ててステップアップしていくということはないし、むしろ“盗め”的なスタンスかな。

茶:はたぼんさんは、どうやって曲を覚えてきたんですか。

は:ぼくの場合は、亡くなったおっしょはんとも呼ぶべき人が、差し向かいで何べんも指導してくれはったから、運よく一通りのことは継承できた。おうちに呼んでもらって、竹の切ったやつで地べたを叩きながらね、一緒に歌いもって。高校から大学の頃やったかな。そのおかげで出番を増やしてもらったりしたわけやけど、でも逆にあの時間がなかったら、この団体自体を続けられていたかどうかさえ自信がない。

茶:こっちから先輩に聞きにくい部分てありますもんね。会う機会も限られているし。

は:やっぱり、時代とともに地域生活における講中の存在感とか、人と人や家と家の距離が変わっていっているから、それに合わせて取り組み方も変わっていくのが自然やろうね。

健:練習は、とりあえずもうちょっと増やしたいですよ。週三回あってもいい。それで、やり方も、もうちょっと一曲一曲、部分部分に限定したりして重点的に。

は:ああ、練習ね。以前実際にあったことやけど、結局一人の担当指導者に絞って、その人にリーダーシップとってやってもらわないと捗らないね、あれは。ひどいときには、「そこは違う」「いや、こうや」みたいに、その場で議論が始まったりとかして(笑)

健:あったあった(笑)ほんでも、やっぱり教えてはほしいんですよね、上の人に。基本は家で個別に準備していくもんだとしても。別に出来たからといって、いきなり出番を増やせというのではなく、先輩から順番に出てもらうのが当然なんですけども、とりあえずレパートリーは増やしておきたい。

茶:太鼓も笛も出来る、ユーティリティーな感じで。

は:そうやね。それには、まず歌を歌いながら、少ない人数と近い距離で、楽器も使わずに、とりあえず覚える為の時間というのを作ってっていう、つまりぼくが教わっていたようなやり方が、最初は一番なんちゃうかと思うねんけど。

健:歌、ぼくあんまり分からないんですよね。そら覚えといた方が、内容もよく分かるしいいと思うんですけど。

は:いや、内容とか由来が分かるっていうのも大事やけど、歌の一番の機能は、一緒に歌うことで、同じ“間(ま)”同じ節の“転がし方”を共有できるっていうことでね。だから、歌いながら稽古をする過程で、みんなが“同じ歌”を歌えるっていうことが最も望ましいわけ。そうすることで、息の合った合奏が完成すると。そういえば、ずっと以前、歌だけを練習する会もあったけど、あれ続かへんかったな……。

健:とにかく色々と提案や改善などもしながら、積極的に活動したいですよ。

茶:露出も出来るだけ増やせたらいいですね。

は:なるほど、やる気十分のお二人ということで、頼もしい限りです。――ところで、全然話は変わるのですけど、お二人は結構普段から会話の多い方だと思いますが、共通の話題とかあるのですか。

茶:そうですね、アニメの話なんか割と。

は:ほお、ちなみに今何が面白いんですか。

茶:ぼくは、これ割と賛否両論なんですけど、「艦コレ」っていう、元々ゲームやったやつです。

は:へー、それが一押しだと。保健太郎さんは?

健:エー今期ですか? 今期、なんやろな、ウーン今期……「黒……」いや、ウーン……

は:……まあとにかく、お互いに協力して、壬生六斎を盛り上げていきましょうよ。今日はありがとうございました。

茶:はい、ありがとうございました。

健:今期はねー……ウーン……

以上

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