手毬唄(てまりうた)

概要

 長唄「京鹿子娘道成寺」より取材。安珍清姫伝説の後日談を描いたもので、白拍子に化けた女性の霊が、鐘供養の場に現れて舞を披露するのですが、最終的には本性の蛇体となって鐘に取りつくという舞踊劇です。

 壬生六斎ではこのうち前段の一部分、町娘姿の手踊りから毬つき踊りのくだりを抜粋して演目にしています。舞踊の所作が優雅で、女性的な特色があると伝えます。

編成
楽器人数立ち位置備考
豆太鼓4名中央に対面
1名以上上手か下手奥
二丁吊り1名上手か下手奥
口唱歌

 「チンチンチン チリスーテシャン
言わず 語らぬ 我が心は チチンチチチンチ 乱れし 髪の 乱るるも つれないは ただ 移り気な いや どうでも男は悪しょうな チンチレチツ ツテチレチンツ チチンチ
桜 桜と 謡はれて チチンチチチンチ 言うて トコトン たもとの わけ二つ 勤めさえ ただ うかうかと いや どうでも女子は親切な
都育ちは 蓮葉なものぢゃえ
テンツツツ テンツツツ テンツルテンツルテンツルツン 恋の分け里 武士も道具を 伏編笠で 張と意気地の 吉原
テンツツツ テンツツツ テンツルテンツルテンツルツン 花の都は 歌でやはらぐ 敷島原に 勤めする身は なにと伏見の 墨染
テンツツツ テンツツツ テンツルテンツルテンツルツン 煩悩菩提の 橦木町より 難波四筋に 通ひ木辻に かむろ立ちから 室の早咲き それが ほんに 色ぢゃ 一イ二ウ三イ四ウ 夜露雪の日 しもの関路も 共に此の身を 馴染重ねて 仲は丸山 ただ丸かれと 思ひ染めたが ええ 縁ぢゃえ テレテンテンテ」

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