願人坊主(がんにんぼうず)

概要
願人坊主

 常磐津節より取材。踊りが主体の演目です。

 願人坊主というのは身分としてのお坊さんというわけではなく、主として神仏への代参を生業としながらも、日頃は門付芸を見せて施しを求めていた一種の芸人的性格の者で、基本的には風の向くまま気の向くまま、その日暮しの生活を送る乞食同然の存在のことを言い、“すたすた坊主”などとも呼ばれていました。

 彼らに焦点を当てたこの曲は、その生き様をあけすけに滑稽味たっぷりに描いたものです。

編成
楽器人数立ち位置備考
豆太鼓4名中央に対面坊主の扮装をする
1名以上上手か下手奥
二丁吊り1名上手か下手奥
口唱歌

「トチチン トンシャン 男裸でな (イーヤ) チレチレチレ ツツツツツ しゃかむに かんのん チレチレ ツツツ どをどおらくじ わしや苦にいならぬ エエエエ ほんに お門へたった一文に 見放され シャリイとは (ヤレトコトン) 衣と手桶と身がら一身に 浮世渡る どお道楽寺 シャラ シャン… (イヤ) トッチンチリチリシャン (イヤ) トッチンチリチリシャン チレチレチレチレ ツントン 八宗九宗丸呑みの 酒むに観音 如来鼻の下これ建立 ドロ… (イヤホイ) 
トントチテンテン トンチトンチテン そもそもあっちが とっぺらぼうのづっぺらぼう づっぺらぼうののっぺらぼう 坊主になったる いわく因縁聞いてもくんねん ツツツツテンテン ツテレツテンテン トントチテンテン トチトチテンテン ツツツツテンテン ツテレツテンテン しかも十四のその春はじめて 一軒となりのそのまたとなりの いっちもさっちもたいもんさんの おばさんとちょぼくり 色のいの字でほい 味をおぼ覚え ツツツツテンテン ツテレツテンテン トントチテンテン トチトチテンテン 裏のかみさん 向かいのおばさん お松さんに おっ竹さんに 椎茸さんに 干瓢さん お触りしだいに おててん枕に やったあげくにゃ 女郎買いと出かけ やれやれ畜生め そうだとやらかせ テンテンてまくら カッカンカンカラカンデ 家じゃ片時おいどもすわらず 舟じゃあぶない お駕篭で来なさい ツツツツテンテン ツテレツテンテン トントチテンテン トチトチテンテン なんのかんのて親切まかしに いよいよ首だけはまってのっけて だいもくもくって そ そそそそそ そのときにゃわー エエエエエ ぶんながしいたるどうぢゃいな チンツツテツテ チレチレトチチレ トチテン これから悪玉踊りはどうぢゃいな (おっときなせい) 
とんびからすはやくにならず 飛んでいきたいや 飛んでいきたいや 主のそば チンチンチレツンテットン (どっこい) ツテツテツルンテ チッレット 主と二人で暮らすならば 酒で苦労するゆきながし チンチンチレツツ チレツツトン (どっこい) 鍋釜へっついたばこぼん 銅壺か薬缶か摺鉢か 摺粉木か ついでにひよりも トッチンチリチリシャン めったに出まかせ足まかせ 源八和尚はくもの闇 シャラシャンシャンシャンシャン」

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